『函館競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:11月4日
今日から函館競輪開設60周年記念「五稜郭杯争奪戦」が開幕した。強風に加え、雨が降ったり止んだりする不安定な天候の中、全11レースが争われた。メーンの特選は新田祐大、東口善朋、松岡貴久がそれぞれ勝ち名乗りを上げた。北日本勢は1次予選に出場した10名全員が二次予選に進出した。明日は2次予選6個レースに優秀競走「巴賞」が行われる。
明日2日目も未確定レース購入抽選会や優秀戦選手紹介など様々なイベントが催されます。ぜひ函館競輪場へご来場ください。
<1R>
八谷誠賢選手
オープニングレースを制したのは
八谷誠賢(写真)
だった。池田勇人と片岡迪之の主導権争いを鮮やかにまくり切った。
「本当に良かったです。前でやり合ってくれて展開が向きました。池田君に番手に入られたら厳しかったです。でも、池田君は強いですね。バック追い風で車は進んでくれました」
池田の先行を利した
藤井克信
が2着に突っ込んだ。
「池田君が頑張ってくれました。来たのは(片岡)1車だったんですけど、合わせちゃう感じでしたからね。いい勢いで八谷君がまくってきたので持っていけなかったです」
<2R>
金川光浩選手
金川光浩(写真)
が田中晴基のまくりに乗って直線一気。通算200勝のメモリアル勝利を飾った。
「25年かかりましたね。1着はなかなか取れないんですが、何とか車券に貢献しようと思って頑張ってきました。G3の大きな舞台で達成できて幸せです。今日は田中君が上手なレースをしてくれました。自分だけ脚を使っていなかったので、伸びたんだと思います」
後方7番手からまくり追い込んだ
大内達也
は3着まで。
「最悪の展開でしたね。中団の田中君が思ったほど伸びなかった。でも、確定板に上がれたので、落ち込んではいません。落車の影響は少しあるんですが、徐々に上げていきたいですね」
<3R>
伏兵の
大野悟郎
が中団キープから好回転でまくって快勝した。
「今日はサラ脚で中団を取れたのが全てでしょう。こんないい展開はないですよね。福田君には何度もやられていて、あの上を来るんじゃないかと思っていました。前もどんどんかかっていったので、慌てて仕掛けた感じです。ケガ前の良かった頃のペダリングがようやくできるようになりました」
古閑良介
は離れながらも大野を懸命に追って3着に入った。
「後ろに福田君もいたので、様子を見ながら付いていったら、いいスピードでまくっていった。慌てて追いかけました。大野君が強かったです」
<4R>
早坂秀悟
が会心の逃げ切り勝ち。ラインを上位独占に導き、ファンの期待にきっちりと応えた。
「高橋さんもずっと外に浮いていたので、かなりきつかったです。もうちょっと楽に勝ちたいんですけどね。後ろの人が仕事をしてくれたおかげです。バンクは重く感じました」
2着の
鈴木誠
は早坂を称える。
「本当に強かったです。自分もそれなりに仕事はできたと思うし、それで抜けるのが理想なんですけどね。2次予選もしっかり走りたい」
<5R>
大木雅也
選手
藤田大輔が最終ホームでカマして主導権を奪うと、
大木雅也(写真)
が絶好展開をしっかりモノにした。
「藤田君がいいタイミングでカマしてくれました。後ろの様子は分からなかったんですが、余裕はありました。向かい風がきつくて藤田君は苦しかったと思います。中4日で体調は不安だったんですけど、それを言い訳にしたくなかったし、いいスタートが切れて良かったです。この流れを大事にしたいですね」
藤田大輔
はゴール前で末を欠いたが、4着で2次予選に進出した。
「普通に押さえたら、どちらかが粘ると思ったので、カマシになりました。バック向かい風がきつかったです。あそこでスピードに乗せたかったんですけどね」
<6R>
坂本貴史選手
坂本貴史が本村隆文を突っ張って先行。番手の
伊藤大志
が直線で鋭く追い込み、青森ワンツー決着となった。
「坂本がしっかりメリハリのあるレースをしてくれました。かかりも良かったし、踏み直しもできていましたね。自分も身体は反応していたと思います。調子はいいですね」
2着に逃げ粘った
坂本貴史(写真)
は満足そうにレースを振り返る。
「本当は引くつもりでしたが、ゆっくり押さえに来たから突っ張りました。いいペースで駆けられたと思います。調子自体はずっと良かったんですけど、最近はビッグレースとかで結果を出せなかった。ラインで決まって良かったです」
<7R>
花村直人が先制して宮越大が番手まくり。中団を確保していた
松本一成
が最後は外を伸びて接戦を制した。
「番手まくりで合わされてしまいそうだったので、1回止めてから踏みました。タイミングが悪かったですね。でも、意外と伸びたし、何とか届いて良かったです。落車の影響は少しあるけど、1着なんで気分はいいです」
番手まくりの
宮越大
は花村に感謝する。
「今日は恵まれただけです。花村さんがせっかく行ってくれたので何とかしたかった。申し訳なかったんですが、タレてきていたし、一気にいかれそうだったので、踏ませてもらいました」
<8R>
先制した中村敏之輔のライン3番手から
金古将人
が直線一気に追い込み、記念の勝ち上がりで久々の勝ち星を挙げた。
「前回はいい伸びだったし、手応えは感じていました。今日も良く伸びたと思います。前が競りになったんですが、早めに決着が付いてすんなり3番手を回れたのも大きかったです」
地元の
中村敏之輔
は直線で失速。人気に応えられなかった。
「重くて全然かからなかったです。バックでまくられると思いました。何とか勝ち上がれて良かったです。明日はもう少し軽くなるはず」
<9R>
新田祐大選手
先行した永井清史の後位がもつれる展開。後方から
新田祐大(写真)
が抜群のスピードでまくって完勝した。
「永井さんがいいペースで出ていったので、ヤバイと思ったんですが、桐山さんが粘ってくれたので、あとは様子を見ていけるところから仕掛けようと考えました。重くてきつかったですね」
佐藤慎太郎
が2着に流れ込み、福島コンビで連独占を決めた。
「新田はやっぱり強いですね。でも、ホーム手前で前が併走になった瞬間にいけばラインで決まってましたね。自分の状態は寒いのもあってイマイチ良くないかな」
まくられた
永井清史
は「あれ以上、待ってから行くと桐山さんが突っ張ると思って…。後ろが併走で見にくくなって、一定のペースで踏んでいたけど、かからなかったです。しっかり修正して明日は走ります」と気持ちを入れ直す。
<10R>
東口善朋選手
東口善朋(写真)
が鋭いキメ脚を発揮。中団からまくった市田佳寿浩をゴール前できっちり捕らえた。
「とにかく市田さんのおかげです。自分なら仕掛けないところから行くので勉強になります。自分の状態もだいぶ上がってきました。今回はここまで日にちが空いていたので、上手く調整できたと思います」
2着の
市田佳寿浩
は納得の表情を浮かべる。
「中団は取れると思っていた。あとは番手まくりに出る前に仕掛けて、菊地君ともがき合いになるかなと。今日はデキうんぬんよりも山本さんまで勝負できる走りを考えてた。最後はちょっと力尽きたね」
後方から伸びた
園田匠
が3着に食い込み、優秀戦に駒を進めた。
「北津留君が7番手になるのは想定していたので、慌てずに走れました。スピードに乗せてもらえたので、何とか3着に入れました。2次予選はできれば走りたくなかったので、今日の3着は大きいです。勝ち上がれてホッとしました」
<11R>
松岡貴久
選手
松岡貴久(写真)
が中団まくりで別線を粉砕。記念初Vへ好スタートを切った。
「久しぶりに1着が取れました。だいぶいい頃のデキに戻っていますね。今日はすんなり中団を取れたのが大きかった。ただ、バンクは重く感じました」
完璧マークの
小野俊之
が2着に。
「最高の展開でしたね。僕はただ付いていくだけでした。初日にしては上出来でしょう」
藤田竜矢の番手から追い込んだ
神山雄一郎
がしぶとく3着に入った。
「藤田が頑張ってくれました。飛び付けたし、思いのほか感じは良かったです」
渡邉一成
は7番手まくり不発に終わった。
「藤田さんがあんなに踏んでいくとは思わなかった。中団で粘ることも考えたんですが、松岡君も譲らない感じでしたからね。組み立てが甘かったです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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