『松戸競輪場開設56周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:8月20日



中部勢の猛威止まず! 大会二日目を迎えた、松戸競輪開設56周年記念競輪『燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦』。優秀競走“チバテレビ賞”をメインに、準決勝行きを懸けた二次予選A、B6個レースなど、雲天下にも熱戦が連続した。優秀競走11レースは、加藤慎平が貫禄の番手差しでシリーズ初白星。二次予選では岡田茂人、松尾淳、舘泰守が順に白星を挙げるなど、初日から勢いの続く中部勢を主に今日はレポートします。
  いよいよ、明日は準決勝A、B、C4個レースがメイン。松戸競輪場へ先着来場1000名の方に「大塚製薬ソイジョイ」を、700名の方に「グランドスラマー滝沢ハンドタオル」が配られる他、場内では「東 京太オンステージ」「千葉選手会による競走自転車分解組立」など、ファンサービスやイベントが多く予定されています。熱さを増す松戸記念を是非、本場でお楽しみください。
 



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 二次予選Bの第一弾では、岡田茂人がものの見事に準決勝A行きを決めた。中部スジを組んだ加藤寛治が最終バックで鮮やかに出切ると、岡田は番手キープから直線一気。絶好態勢にも2着と惜敗した一次予選の徹を踏まずに「もう、今日は展開だけ。昨日は失敗したしね。加藤君には悪いけど、少しだけ早めに踏ませてもらった。加藤君は最終ホームで回す余裕があったし、かなり落ち着いていた。記念の準決勝は3年ぐらい前、名古屋以来かな。感じも悪くないね」。3着惜敗にも、加藤は納得の表情。「片寄さんの番手で誰かが競ってくれれば、楽に巻き返せたかも。1周半駆けて疲れているけど、初めてだし頑張ります」と、記念競輪初の準決勝行きに気合を入れ直した。


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横田選手
横田 努選手
   横田努(写真)が巧妙なコース取りから快勝した。牧剛央の先制に対し、目標にした石渡正也と最終バックをそれぞれ五、六番手で通過。番手の加倉正義、自力発進の岡部芳幸が三角で激しく絡み、横田は僅かに空いたインコースを差し抜けた。「石渡君が前に前に踏んでくれたお陰。体が自然に動いている。コースが良く見えている。体は疲れているのに、(頭部を指差し)こっちは冴えている」と、笑顔でクールダウンを続けた。岡部芳幸は、動きの重さを自覚している。最終ホームで三番手を確保しながら、まくり不発の4着に、「頭と体がかみ合っていない。昨日より、脚が重くなっている感じ。石渡君がもっと積極的に動くと思った。読みが違った。三番手まくり? 児玉(広志)さんに付いてもらったし、早めに仕掛けないとね。うーん、重い」。韓国遠征帰りに暑さが加わった点が、本調子を欠く要因となっているようだ。


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舘選手
舘 泰守選手
   舘泰守(写真)がまたも好回転を見せた。金成和幸の先制に、最終ホームを中川誠一郎と四番手を取り合いながら通過。直後に三角まくりを繰り出すと、ゴール寸前で斉藤正剛ら前団を抜き去った。「タッチの差で負けた」と冗談まじりに苦笑する斉藤に挨拶した後で、舘は「中団、中団をキープしてからか、ラインの切れ目で脚を溜めていく作戦。何故か、前回までとは状態が全然違う。良いですね。記念の準決勝なんていつ以来だろ? 記念自体、配分が少ないから。やっぱり、記念は勝ち上がりが難しい」。特選シードから漏れながらも、選抜からの連勝に自然と表情が綻んだ。一方、金成和幸は強気な姿勢を崩さなかった。「4着? 後ろが斉藤さんですし、先行策しか考えてなかったから仕方ないでしょう。相手が強いし。打鐘で中川(誠一郎)さんを叩いた時点で苦しかった。重かった。ただ、今日は負けたけど、明日は頑張れる」と自らに言い聞かせるかのコメントだった。


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石毛選手
石毛 克幸選手

   石毛克幸(写真)が絶体絶命のピンチを克服した。原真司の先制に、最終ホームで中団のインに詰まる始末。それでも、眼前で立花成泰が自力を放つと、追い付きざまに三角から自力発進で後続をブッ千切った。しかし、石毛は表情が冴えず、「(鈴木)誠さんや付いてくれた人に迷惑を…。中団からか後攻めから先行しようと思っていたら、前受けをさせられて困った。どうして良いか分からず、正直、パニックになった感じ。脚の状態は問題ないけどね…」とまるで敗者のような弁に終始した。原は初日の脚勢を発揮できず終い。快調なペースで駆けながらゴール前に失速し7着で、「自分としては、良い展開に持ち込めたと思ったのに。状態は悪くないのに…」と肩を落とした。


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加藤選手
加藤 慎平選手
   昨年の賞金王・加藤慎平(写真)が、悠々と番手差しを決めた。目標にした村上義弘が、打鐘カマシで佐々木則幸、太田真一ら同型を完封。完璧マークから太田、兵藤の強襲をも退けて、加藤は「全て村上さんのお陰、強かった。村上さんは、番手の仕事までしてくれた感じ。自分は何をすれば良いか、自分の仕事は何か探さなくてはならない感じでした」と、“先行日本一”を絶賛した。2着惜敗とはいえ、村上も納得の表情。最終回は後続を引き離して、加藤と2車立てになったかのレース運びに「まだ、内容と結果を同時に求めるレベルではない。イメージどおりに戦えた。特別(GⅠ)の決勝みたいな相手で、これは大きい、嬉しい。ただ、疲れが心配。今日は早く寝ます」。体調管理に専念し、佳境の準決勝に臨む。


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