『平塚競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:5月2日


 

 平塚競輪開設57周年記念「湘南ダービー」は佳境に入り激しさを増し、選手はもちろん、場内全体のボルテージがヒートアップ。決勝戦への最終関門である準決勝4個レースをメインに争われた。結果は、残念ながら地元勢は総崩れとなったが、小嶋敬二、山崎芳仁ら上位選手は順当に勝ち上がった。

 

  いよいよ明日は決勝戦、明日も平塚競輪場に足を運んでいただき、競輪場で生の迫力あるレースをご覧下さい。最終日も楽しいイベントが予定されております。ドリンクサービスに加え、明日は大塚製薬「SOYJYOY」がインフォメーション横で先着1,000名様にプレゼントされます。大テント下特設ステージにて10時00~10時15分まで早朝予想会「ウキウキモーニング」が。5、8レース終了後にはログステージにて「ザ・ワイルドワンズスペシャルライブ」が実施されます。どうぞお楽しみに。

 5月3日14時30分~17時 BS日テレで平塚記念決勝戦の実況中継を実施します。また、BS日テレホームページにて優勝者当て予想クイズも実施いたします。
  詳しくはこちらまで http://www.bs-n.co.jp(BS日テレホームページ)


<8R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   8レースの準決勝Cは1着権利。この難関を突破したのは海老根恵太(写真)だった。レースは逃げる松本一成をホームから海老根が早めに仕掛け、追走する高木隆弘を振り切った。
 「1着権利だから松本さんは慌てて駆けないだろうけど、掛かってしまうと巻き返すのは苦しいからホームから仕掛けました。1着権利だし、バックで出切ってからはペースに入れました。踏んだ感じはようやく良くなってきましたね」
 地元の高木隆弘はゴール前で海老根に詰め寄るも交わせず。
 「(松本ラインと)併走になったし、前が流れてなかったからバックを踏む感じになって苦しかった。海老根は早めに仕掛けてたし、1着を取ることを考えたら流すよね。最後は車輪がバリバリっていって終わりました」
 松本に乗った沼川夢久が3着に。
 「1着権利だし、海老根君は早めには来ないと思っていました。まだ一成がケツを上げているときに来られてしまった。もう少し踏んでいてスピードに乗っていれば止められたかも。気付いたときにはすでに(海老根が)横にきてました」


<9R>
小倉竜二選手
小倉竜二選手
    9レースは中団を取った小倉竜二(写真)がバックから自力まくりを決め、格の違いを見せ付けた。
 「今日は前々、中団からの作戦だった。早めに出ると抜かれるし、百メートルくらいしかもたないから、タイミングを図ってから仕掛けました。車はあまり進んでいなかったし、最後にからまれていたらヤバかったね」
 小倉を追走した西村正彦を退かし、森内章之が2着に流れ込むかと思われたが、後方から鋭くまくった松山勝久が外を強襲した。
 「着を拾いに行くならじっとしていたけど、あの位置(8番手)になってしまったから一か八かまくるしかないでしょう。2コーナーから仕掛けて行けるところまでと思って必死で踏んだけど、まさか届くとはね」
 森内章之はあと一歩のところで決勝行きを逃した。
 「アカンかったね。あの展開で2着に入れないのは自分に脚がないということ。今のデキでは仕方ない」
 一旦は太田黒大心に叩かれるも、森田達也は主導権を奪い返し意地を見せたが…。
 「4コーナーの一番風が強いところで踏んでしまった。でも、その割にはバックで踏み返せたし、力は出し切れました。記念の準決ともなるとレースは難しい…」


<10R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
山内卓也選手
山内卓也選手
    10レースは小嶋敬二(写真)が、久冨武―堤洋の二段駆け態勢と武井大介の先まくりを、圧巻の七番手まくりで木っ端微塵に打ち砕いた。
 「中団を取りたくて、9番車だし自分は何もできないから(山内)卓也に頼んだけど前受けになってしまった。ホームまくりも考えていたけど、ジャンで原とからんで遅れてしまい前に行けなかった。ああなったら、もうバックで武井が飛ぶか、堤が内に包まれるかを見てから仕掛けるしかないでしょう。力だけで強引に踏みました。一本棒の状態で、なおかつ堤が番手から出て行ってたら苦しかったね。展開は最悪だったけど、今日は全てが良い方に向いたね。疲れは取れて体は日に日に楽になっています」
 初日は離れてしまった山内卓也(写真)は、今日はしっかりと小嶋を追走した。
 「前を取った時点でお客さんに『また千切れるだろ』って言われたし、付いていかなかったらまた怒られるから必死でしたよ。無理と思ったらコースを探す癖があるけど、今日は小嶋さんの車輪だけを見て走りました。ゴールしたときは2着と分かったけど、それまでは『あと一人、あと一人』と(拾う人数を)数えてました。いやあ、小嶋さんが強かった」
 堤を追った原司が3着に入り、弟子の荒井崇博が見守る前で記念初優参を決めた。
 「堤は久冨に好きに走られせるだろうし、俺がああだこうだ言える立場ではないんで、黙って付いていました。最後、新藤(敦)さんに内をすくわれてマズいと思ったけど、俺に当たらずに前に行ったからそのままのスピードで突っ込めた」
 新藤敦は巧く内を突っ込み、一瞬は決勝が見えたが伸びを欠いて5着。
 「(堤を)二回目に持っていったときに引っ掛かってしまった」


<11R>
荒井崇博選手
荒井崇博手
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   11レースはカマした山崎芳仁の番手に矢口啓一郎が飛び付く展開に。番手がもつれ内が空いたところを荒井崇博(写真)が追い上げ、山崎をゴール寸前で交わした。
 「狙っていたというか、ああなったら外を飛ばすしかないと思っていた。そうしたら藤原が離れて矢口が一人になっていたから、内を空けるだろうから山崎を突っ張ってやる位の勢いで追い上げてやろうと。必死だったからはっきりと調子は分からないけど、徐々には良くなっていると思う」
 差された山崎芳仁(写真)だが気落ちはない。
 「だれも出ないだろうと思ったから前を取りました。ジャンで荒井さんのところに粘っても仕方ないから、引き切ってから自分のタイミングで出ようと。差されたけど、荒井さんは2センターから早めに踏んでいたし、差されたのは仕方ないですよ」
 澤田義和がバックで追い上げ、荒井後位を奪って3着。
 「山崎の後ろに矢口が入ったから追い上げた。そうしたら内から荒井も追い上げてきたからヤバいと思ったけど、うまく三番手に入れたね。体は反応しているし、調子は悪くはないね」
 飛び付きを狙った矢口啓一郎は「今日は二分戦のつもりで、山崎さんが逃げるか自分が先行で勝負するかどちらかと思っていた。(山崎が)来ると分かっていたけど、行かれた以上はああするしかなかった。うまくいきませんね」
 「全く警戒していなかったよ」と肩を落とすのは地元の遠澤健二

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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