『伊東競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:12月10日

 伊東温泉競輪場開設67周年記念「椿賞争奪戦(GIII)」は12月10日、4日間に渡る熱戦の幕を下ろした。注目の決勝戦は新山響平が赤板前から先行。最終2コーナーから番手まくりを打った早坂秀悟が待望の記念初制覇を果たした。また9レースに行われたS級ブロックセブンは人気の杉森輝大が3番手からまくって快勝した。

決勝戦 レース経過

 ゆったりとしたスタートから、早坂秀悟が誘導員を追う。そこに新山響平を迎え入れ、早坂後位には伏見俊昭が続き、北日本勢が前団を形成。その後ろは内に太田竜馬-原田研太朗-阿竹智史の徳島勢、外に黒田淳-友定祐己の岡山勢で併走に。そして、単騎の渡邉雄太で周回を重ねる。
 黒田が青板のバックで内に斬り込む。すると、別線を警戒していた新山は赤板前で誘導を降ろし、先行策に出た。4番手は岡山勢が確保し、太田は無理をせず6番手に下げる。渡邉が最後方。新山がハイピッチで駆けて、打鐘、最終ホームを一本棒で通過する。早坂は車間を切って反撃に備えると、最終2コーナーから番手まくりを敢行。後続の追撃を振り切り、記念初Vを手にした。太田は最終1センターからまくり上げ、軽快なスピードで前団に迫るも、届かず2着まで。太田の仕掛けに続いた原田が3着に入った。

早坂秀悟選手
早坂秀悟選手

 「新山(響平)と伏見(俊昭)さんに感謝です。それしかないですね」。北日本の固い絆で早坂秀悟(写真)が初の記念タイトルを手に入れた。新山、太田竜馬とヤンググランプリに出場する次世代のスター候補2人による主導権争いが注目された決勝戦。勝負どころで太田が内に閉じ込められたことで、前受けの新山はスムーズに先行することができた。新山の気持ちに応えるべく、早坂は力の限りペダルを踏み込んだ。
 「ここで獲れなかったら、もうしばらくチャンスは来ないと思ってました。誰も来てない感じでしたけど、今回だけは出させてもらいました。自力だから許されたレースですね。いろんなことに恵まれて、こうやって獲ることができた。こっちに来て4年経つんですが、応援してくれるファンが多い伊東で優勝できたことが本当にうれしいです」
 これまで北日本勢の先導役として、ラインを引っ張ってきた。それだけに後輩の番手を回って勝てたことは大きな価値がある。
 「報われたってみんなに言われるけど、これで終わりじゃないですから。でも、今回が分岐点になるし、ここからがまたスタートだと思ってます。これから責任も出てくると思う。次はGI、GIIの決勝に乗れるように頑張ります」
 新田祐大、渡邉一成を主軸に一大勢力を誇る北日本勢。その一翼を担う選手として早坂が今後のグレード戦線で暴れまわる。

 6番手から猛然とまくり上げた太田竜馬は2着まで。黒田淳の動きでレースプランが崩れた。
 「黒田さんの追い上げが想定外でした。(初手で)せっかく中団が取れたのに、引くことは考えなかった。後ろには申しわけなかったです。スピードはよかったけど、とらえきれなかった。あともう少しでしたね。やっぱり2段駆けの上を行くのは厳しい。3日間の内容はよかったのに、決勝は2着でもやりたいことができなかった。脚の仕上がり自体はいいので、この後はヤンググランプリに向けて頑張ります」

 太田のまくりを追った原田研太朗は3着に入るのが精いっぱいだった。
 「難しいですね。中四国でああなってしまっては…。もう少し考えて走ればよかった。失敗しました。前はすんなりでかかってました。その上を太田君は行くんだからすごいですね」

 北日本ラインの先頭を務めた新山響平は前受けから2周先行。早坂の優勝に大きく貢献した。
 「誰もスタートを取らなかったので、取ってもいいかなって。中団が併走してくれてラッキーだなって思ってました。残り2周になったところで駆けちゃった方がいいかなって。早坂さんに記念を獲ってもらって素直にうれしいです」

 北日本ライン3番手の伏見俊昭は追走いっぱいの4着だった。
 「(早坂)秀悟の優勝なんでよかったです。俺は内ばっかり気になって。空けると黒田君が絶対に来ますからね。内を閉めてたら外から来られてしまった。3着までには入りたかったですね。でも、久しぶりの記念決勝で楽しかったです」

 黒田淳は初手から太田の外で併走。中団の4番手は取り切ったが、仕掛けられなかった。
 「あそこは引けなかったし、中団にこだわりました。もがきあってほしかったけど、そうならなかったですね。もう少し早く早坂君が出てくれればチャンスはあったと思います」