『東日本大震災被災地支援競輪 一宮競輪開場61周年記念競輪(GIII)レポート』 3日目編
配信日:6月18日
今日は「東日本大震災被災地支援 一宮開設61周年記念 毛織王冠争奪戦」の3日目が開催。メインの準決勝3レースでは中部勢が躍動。なんと、7名もの選手を決勝に送り込むという「お祭り状態」に。中でも、連日大声援を受ける深谷知広はその強さを存分に知らしめる快勝劇。向かうところ敵なしといった印象さえ受けた。明日はいよいよ決勝戦。深谷がこのまま突っ走るのか、それとも誰かがそれを止めるのか、是非その目で確かめてみてはいかがでしょうか。さらに、イベントも最終日ということでさらに充実。8R発売中には日本競輪選手会愛知支部支部長・一丸安貴選手によるトークショーもありますので、お近くの方も、そうでない方も休日を利用して一宮競輪場にお越し下さい。
<1R>
太田黒大心選手
逃げる重倉高史マークにはまった増成の番手捲りを直線で交わした
太田黒大心(写真)
が1着。
「重倉君が1人で来てるのが分かったので、あとは増成さんに入ってもらって、そこからはタイミングで仕掛けてくれればいいかなという感じで。でも、重倉君も出切るのに脚を使ってたみたいで、2コーナーくらいから垂れてきていて、それで増成さんも早めに番手捲りしてくれて。ああなったら、僕はもう抜くだけですからね。増成さんともワンツーできたし、最高の展開でした」
2着には
増成富夫
が粘り込む。
「そもそも、(重倉に)出切られちゃマズいよね。その辺はまだまだというか。ただ、番手に入ってからは落ち着いて仕掛けられたと思うけど、まあ2着ですから。ちょっと自転車が良くなかったかな。今回は新車で来たんだけど、ずっと踏みっ放しみたいな感じで。だから、明日はセッティング、ギアを変えてみようかなと。歳取ると部品に頼らないといけなくなるんですよ(笑)。明日のレースでアタリが出るといいんですけど」
<2R>
門野匡秀選手
果敢な先行勝負を見せた金山栄治マークの
門野匡秀(写真)
が絶好の展開をモノにする。
「本当はもっと遅めに抜きにいきたかったんですけど、内を空けちゃったりしたから、最後は一杯でした。でも、何とか金山君とワンツーできてよかったです。補充とはいえ、1着はやっぱり嬉しいですね。あと1日あるので、連勝して最高の補充にしたいですね」
金山ライン3番手の
古原勝己
が3着流れ込み。
「最後は抜いたかなと思ったんですけど、あとちょっとの伸びが足りなかったね。3着が多い今の成績そのままの感じになっちゃったかな(笑)。明日は何とか今日よりいい着を取れる様に頑張ります」
<3R>
大谷靖茂選手
後位のもつれを尻目に逃げ切り勝ちの
大谷靖茂(写真)
。
「地元での逃げ切りは嬉しいですね。後ろの競りは1コーナーくらいまでは分かっていたんですけど、そこからは僕も踏みなおしていたんで、結果は分からなくて。でも、(吉田)健市さんを信じて必死で踏んだ結果、この一宮で逃げ切れたのは自信になります。すぐ、高知記念があるので、いいはずみをつけたいし、調子・状態もいいので、明日1日しっかり頑張ります」
その大谷マークの
吉田健市
は競り込まれながらも番手死守して2着。
「大谷は強いから誰かしら競りに来るかなとは思ってたんで、焦りはなかったですね。1回競り負けた時はヤバいかなと思ったんだけど、地元で無様なレースは出来ないし、もう1回追い上げてよかったです。それが大谷の逃げ切りにも繋がったかなと思うし。地元2人がそれぞれ自分の仕事をしてのワンツーなんで、最高です」
<4R>
吉田裕全選手
鮮やかな捲りで快勝した
吉田裕全(写真)
。
「今日は2車だったし、ムリヤリ先行するよりも、落ち着いて仕掛けた方がいいかなと思って。道中から落ち着いていたし、ベストタイミングで仕掛けられたと思います。昨日2着で、今日1着なんで確実に上向いてるんじゃないですかね。しかも、2日連続ワンツーなんで、流れもいいですね。明日もしっかりラインで決められる様に頑張ります」
その吉田マークから2着入線したのは
菊池崇訓
。
「一応、抜きにはいったんですけど、ダメでしたね。彼は体重もあるしギアもかかってるから、加速しつつさらに垂れない感じ。これからが楽しみな選手ですよね。初日は失敗しちゃったけど、昨日今日と前にしっかり付いていっての2着なんで、脚の感じは悪くないと思いますよ」
<5R>
小松剛之選手
主導権奪った和田圭マークの
小松剛之(写真)
が抜け出し連勝を飾る。
「最後はちょっとヒヤヒヤでしたね(苦笑)。外の方が勢いよくみえたりするもんで、今日も抜かれたかなと思ったんですけど、和田君の頑張りに応えたかったんでホッとしました。これで連勝ですけど、昨日の自力が今日に生きたのかもしれないですね。ただ、こうなってくると、初日の失敗が悔やまれますね。体調そのものは悪くないんで。でも、気持ち切り替えて明日もう1日3連勝目指して頑張ります」
直線外強襲を見せた
吉原友彦
が微差の2着。
「自分の中では全然届いてないと思ってました。あんなごちゃついた展開になると思わなかったんで、かなり恵まれましたね。今日は変に前々に攻めるよりも脚を溜めていった方がいいと思っていて、そういう組み立てにしたのが正解だったみたいですね」
<6R>
渓飛雄馬選手
捲った山田ライン3番手から突き抜けた
渓飛雄馬(写真)
。
「レースではけっこう踏めてる感覚がありますね。今日は前のスピードをもらった部分もあるし、道中から楽だったのもありますけど。とりあえず2着には絶対に入ってやろうと。じゃないと、明日上のレースで走れないですから。その気持ちが結果に繋がってくれてよかった」
7番手からの捲りで2着入線を果たした
山田英明
。
「7番手になった時点で早めに巻き返そうかとも思ったんですけど、田中(孝彦)君がけっこう粘っていたんで、これは自分のタイミングで仕掛けた方が良さそうだなと。踏み出しは悪くなかったんですけど、何か物足りないんですよね。番手から抜かれたのなら分かるんですけど、3番手から、しかもキレイに交わされてますからね。ただ、体調的には問題ないんで、その足りないものが何なのか考えつつ、明日のレースに臨みたいと思います」
<7R>
小川将人選手
積極策の窪田陽介を利した地元の
小川将人(写真)
が1着。
「あやうく、(3番手の)巨人に抜かれるところだった…(苦笑)。でも、今日はその巨人がいい仕事をしてくれましたね。3番手なのに、番手がやる仕事を全部やってくれた様な感じで、そのおかげで僕は何もせずに抜くだけでしたから(笑)。ラインのおかげですね」
同じく地元の
林巨人
も2着でワンツー決着。
「前の2人が頑張ってくれていたんで、3番手として仕事をするのは当たり前ですから。それにしてもこの2着は大きいですね。決勝にはいけなかったですけど、その1つ手前のグレードで走れるし、今日は地元の2人でワンツーを決めることができたんで本当に良かったです」
<8R>
朝倉佳弘選手
1着は果敢な先行勝負を見せた古屋琢晶マークから鋭い差し脚見せた
朝倉佳弘(写真)
。
「1コーナーくらいで、石毛さんが3番手に入っているのが分かって、『嫌な感じだな』とは思ってたんですよ。その石毛さんが早めに捲ってきてくれればコーナーを利用して牽制しようと思ってたんですけど、遅めにきちゃったんで、僕としては早めに追い込んで石毛さんを遠回りさせることくらいしかできなくて。何とか古屋君を2着に残してあげたかったんですけどね。でも、僕としては3日間で1着2回取れているので、調子はいいんじゃないですかね」
その古屋ライン3番手を奪取した
石毛克幸
が朝倉に続き2着。
「3番手を取って、あとは突き抜けのパターンなのに、自転車が出ないですね。まあ、前がペース駆けになっちゃってたのもあるけど、それにしても…、という感じ。今日あたりは1着取らないといけなかったんですけどね。初日の落車がちょっと響いちゃってるのかも知れないですね。あれがなければ突き抜けてたかもしれないし」
<9R>
山口幸二選手
柴崎の先行を利して1着となった
山口幸二(写真)
は安堵の表情。
「いやぁ、緊張したね。初日の深谷ショックがあったからさ。走る前からそのことで野次られたりもしたし(苦笑)。まあ、気持ちは分からないでもないんだけど。でも、今日に関してはあの形で出切ってしまえばラインで決まるかなとは思ってました。淳も前回あたりから踏めてきてる感じもあったしね。いやぁ、でも本当に良かった~」
その
柴崎淳
もしっかり2着に粘り決勝へ。
「柴田(竜史)君が決勝で同期の深谷と対戦したいっていうことを新聞に書いてあったのは知っていたので、先行はないんじゃないかなと思っていた中で、彼が流していたからタイミング的にはあそこしかないかなって感じで。あとは、2コーナー手前までペースで踏んで、そっから勝負してと思って。まあ、今日はラインが4車だったのも大きいですね。永井さんのフレームはセッティングやギアはいじってないんですけど、乗るポジションを変えてるんですよ。まあ、でも要は慣れだと思うんですよね。そういう意味では、初日よりか感触的には良くはなってきてますね」
この中部両者の3番手を選択した
三宅伸
がそのまま3着に流れ込む。
「最後は内か外か迷っているところで、加藤(圭一)君に内から来られたけど、結果的に内に行ったのが正解だったね。あれ、外だったら食われてるでしょ。内締めながらの流れ込みだったけど、自分でもいい仕事したんじゃないかなって(笑)。まあ、ちょっとドキドキしたけど(笑)。昨日、中部の3番手ってコメント出しておいて良かったわ」
<10R>
服部竜二選手
このレースも地元勢が大活躍。逃げた吉田マークの
服部竜二(写真)
が今シリーズ初勝利。
「ラインで決められなかったのは残念だし、笠松(信幸)には悪いことをしちゃったけど、自分としては去年11月に続いて2回連続で地元記念決勝に乗れたのはやっぱり嬉しいですよね。昨日も言いましたけど、やっぱり、一宮で走ると何かに守られてるみたいです(笑)」
新田祐大の捲りに乗って鋭い差し脚を見せた
飯嶋則之
が2着入線。
「とりあえず、体が反応してくれてるんで状態的には悪くないと思います。せっかく記念の決勝に乗ったんで、いい成績が残せる様に明日も頑張りたいですね」
逃げた
吉田敏洋
もしっかり3着に残りこちらも地元記念優出が決定。
「今回は気持ちが全面に出ているのは自分でもわかるくらいですね。それによっていつも以上に長い距離を踏むことになるかもしれないけど、それはラインで決めるためには必要なことですからね。実際、そういう走りでラインで決められてる訳だし、今日なんかは最低限以上の仕事をしたんじゃないかなと。ただ、今日のゴール前はさすがに苦しかったですね(苦笑)。まあ、後ろのことは服部さんと笠松に任せて自分の仕事に徹したのがいい結果を生んだんだと思います」
<11R>
深谷知広選手
やはり
深谷知広(写真)
は強かった!この日も迫力満点の先行逃げ切りで地元ファンからの大喝采を浴びる。
「今日もラインで決まって良かったです。出切ってからはペースで踏むことが出来たんですけど、昨日よりもいいペースで踏めたし、状態的には問題ないですね。今開催は初日がちょっと緊張しましたけど、それも2日目、今日と日が経つにつれて和らいできているし、しっかり長い距離を踏めているのが大きいですね。前橋で使ったフレームを今回も使っているんですけど、だいぶ馴染んできて、思う様に自転車が動いてくれてますね」
深谷ライン3番手を回った
加藤慎平
がゴール直前で番手の山内を交わして2着に突っ込む。
「深谷の先行だと、他の選手はみんな内しか狙ってこないから、3番手といえどけっこう難しいところはあるんですよね。ただ、今日に関しては俺も脚がある程度余っていたのもあって、いい感じで伸びてくれました。明日はここまで中部勢が(決勝に)乗ってしまうと、さすがに連係するのは難しいと思うので、別線は仕方ないですよね。どう組み立てるか一晩しっかり考えないと」
昨日は深谷を交わした
山内卓也
だったが、今日ばかりはさすがに難しかった様で、結果は3着だった。
「深谷の後ろを回っている以上、狙われるのは仕方ないし、誰か来るだろうなっていうのは予想してましたよ。今日はそれが飯野(祐太)君だったというだけで、番手は守りましたけど、そこで脚を使ったから抜けなかったということではなくて、単純に深谷が強くて、キツかったですね。でも、ギアを1枚上げておけば良かったのかなぁ」
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