ナイター開催で行なわれている四日市競輪開設72周年記念「泗水杯争奪戦(GIII)」は11月10日が大会2日目。二次予選をメインに争われ、注目の脇本雄太は圧巻の強さを発揮して圧勝。新田祐大も怒涛のまくりを決めて人気に応えた。一方で山口拳矢、平原康多が着外に沈む波乱もあった。11日はいよいよシリーズ佳境の3日目。準決3個レースでファイナリスト9名を決する。
四日市競輪場では、記念シリーズ開催中の毎日、オリジナルクオカードなどが当たる三角くじなどの先着来場者プレゼント、山口幸二さん、内林久徳さん、井上茂徳さん、村上義弘さん、吉岡稔真さんによるトークショー&レース展望などが予定されています。さらに11日には王様戦隊キングオージャープレイランド(参加無料)、チアドラゴンズダンスレッスン、プレミアムクラスステージパフォーマンスなどもご用意してみなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<6R>

椎木尾拓哉選手
切りに動いた堀内俊介と、突っ張った谷口遼平で、赤板から激しい踏み合いとなる。堀内が出切れずに打鐘で後退したのを見ると、すかさず貴志修己がカマシを放つ。貴志はかなりのスピード差で谷口を叩き、ライン3車で出切ると4番手以降は車間が空く。その差は詰まる気配がなく、最終4コーナーを番手絶好で回った椎木尾拓哉(写真)が鋭く差し切った。
「(貴志が)落ち着いて行ってくれましたね。自信があるのかもしれないですね。後ろの車間が空いているのは確認できたし、ラインでワンツースリーできるかなと思った。車間を詰めてくるところは良いスピードになるんで、そこだけは集中してました。同期の栗田(貴徳)さんが3番手を固めてくれたのも嬉しかったし、ワンツースリーで良かった」
タイミングを逃さずにカマした貴志修己は、自身も納得の手応えをつかんだ。
「(別線が)中団の取り合いになるなら、緩んだタイミングで行こうと思ってました。でも思ったよりも長くやり合ってたんで、スピード差を付けて行ったほうが良いなと思って思いっきり行きました。椎木尾さんが付いているのだけは確認して、あとは自分のペースを維持して踏むことに専念してました。内容も悪くないし、練習もしっかりできたから脚も良い。結果が付いてきてますね」
「(貴志が)落ち着いて行ってくれましたね。自信があるのかもしれないですね。後ろの車間が空いているのは確認できたし、ラインでワンツースリーできるかなと思った。車間を詰めてくるところは良いスピードになるんで、そこだけは集中してました。同期の栗田(貴徳)さんが3番手を固めてくれたのも嬉しかったし、ワンツースリーで良かった」
タイミングを逃さずにカマした貴志修己は、自身も納得の手応えをつかんだ。
「(別線が)中団の取り合いになるなら、緩んだタイミングで行こうと思ってました。でも思ったよりも長くやり合ってたんで、スピード差を付けて行ったほうが良いなと思って思いっきり行きました。椎木尾さんが付いているのだけは確認して、あとは自分のペースを維持して踏むことに専念してました。内容も悪くないし、練習もしっかりできたから脚も良い。結果が付いてきてますね」
<7R>

小川真太郎選手
池野健太が赤板で切り、久田裕也が押さえて2コーナーで前に出る。流れに沿って打鐘で久田を叩いた山口拳矢だが、そこから流し気味。中部勢を受けた久田だったが、最終ホームで3番手から仕掛けて山口を叩く。山口は巻き返した古屋琢晶に被って、中団でインに詰まってしまう。久田をマークした小川真太郎(写真)は、池野のまくりを外にけん制しながら4コーナーで前に踏み込んで、直線で抜け出した。
「スタートは山口君の後ろが取れればいいかなと。前中団からのスタートなら、久田君ももっと思い切りいけたのかなとは思います。結果、良い位置は取れたのかな。山口君は切るだろうと思った。構えるよりも切って、別線を待つか、そのまま駆けるかなと。ただ、別線が山口君のレベルに付いていけなかったんじゃないですかね。GIなら叩きにいく選手がいるはずなので。あそこからもう一度仕掛けた久田君は良い選手ですね。久田君は2センターまでは調子良さそうで。でも、僕が下手だったから残せなかった。踏める所(の距離)が昔に近づいてきている。ジャンで踏んでも持つ感じがある」
後方からまくり上げた池野健太が2着。
「嫌な並びになったけど、(隊列が)回ってくれたからチャンスが来ましたね。山口君が叩くのは思ったよりも早かったですね。6番手になったからすぐに踏まないとなって。行けるか、行けないかは踏んでから考えようと。思ったより自転車は出てくれた。昨日(初日)と同じで前に合わされる感じになったのは悔しいけど、感じは悪くなかった」
「スタートは山口君の後ろが取れればいいかなと。前中団からのスタートなら、久田君ももっと思い切りいけたのかなとは思います。結果、良い位置は取れたのかな。山口君は切るだろうと思った。構えるよりも切って、別線を待つか、そのまま駆けるかなと。ただ、別線が山口君のレベルに付いていけなかったんじゃないですかね。GIなら叩きにいく選手がいるはずなので。あそこからもう一度仕掛けた久田君は良い選手ですね。久田君は2センターまでは調子良さそうで。でも、僕が下手だったから残せなかった。踏める所(の距離)が昔に近づいてきている。ジャンで踏んでも持つ感じがある」
後方からまくり上げた池野健太が2着。
「嫌な並びになったけど、(隊列が)回ってくれたからチャンスが来ましたね。山口君が叩くのは思ったよりも早かったですね。6番手になったからすぐに踏まないとなって。行けるか、行けないかは踏んでから考えようと。思ったより自転車は出てくれた。昨日(初日)と同じで前に合わされる感じになったのは悔しいけど、感じは悪くなかった」
<8R>

諸橋愛選手
後ろ攻めの坂井洋が、赤板で奥村諭志を切る。そこを畑段嵐士、高橋和也の順で押えて、打鐘2センターに叩いた奥村が再度先頭へ。坂井は岡山勢を追った勢いを落とさずに、最終ホームでカマシ先行。あっさりとライン3人で出切ってしまう。軽快に飛ばす坂井をピタリと追走した諸橋愛(写真)が、ゴール前で差し切って1着。レース後は坂井の走りを絶賛した。
「(坂井が)最近にない感じで、良い距離をもがいてくれたね。良いタイミングで行ってくれて、あいつの距離じゃないかなと思ったけど、回してる感じがあったから安心して付いてましたよ。掛かってたんで、(まくりは)なかなか来れないだろうなと思ってた。それだけ流れてましたよ。ここ何回か付いた中で一番良かった。僕はちょっと重いかな。今開催はこんな感じだと思う。でも、戦えない感じじゃないんで」
好内容のレースで勝ち上がりを決めた坂井洋は、今節から投入している新車にも手応えを感じている様子だった。
「前受けはリスクがあると思った。僕を後方に置こうって全ラインが思ってるんで、前受けは避けました。昨日(初日)よりも楽に感じました。主導権を取れば、諸橋さんは誰も行かせないようにしてくれるんで、心強かったです。フレームは初日と同じ。セッティングもいじってないです。明日(3日目)もこのフレームで行くつもりです」
「(坂井が)最近にない感じで、良い距離をもがいてくれたね。良いタイミングで行ってくれて、あいつの距離じゃないかなと思ったけど、回してる感じがあったから安心して付いてましたよ。掛かってたんで、(まくりは)なかなか来れないだろうなと思ってた。それだけ流れてましたよ。ここ何回か付いた中で一番良かった。僕はちょっと重いかな。今開催はこんな感じだと思う。でも、戦えない感じじゃないんで」
好内容のレースで勝ち上がりを決めた坂井洋は、今節から投入している新車にも手応えを感じている様子だった。
「前受けはリスクがあると思った。僕を後方に置こうって全ラインが思ってるんで、前受けは避けました。昨日(初日)よりも楽に感じました。主導権を取れば、諸橋さんは誰も行かせないようにしてくれるんで、心強かったです。フレームは初日と同じ。セッティングもいじってないです。明日(3日目)もこのフレームで行くつもりです」
<9R>

南修二選手
清水剛志が、赤板で太田竜馬を勢いよく押さえて先頭に立つ。太田は近畿勢後位に収まるが、嶋津拓弥が追い上げて4番手は併走になる。中団の併走を確認した清水だが、打鐘ではすでにハイピッチ。さらにペースを上げていく。前と車間を切った三谷竜生が最終バックで番手まくりに出て、最後は南修二(写真)が差し切った。
「わりかし余裕はあった。(最終バック付近では)三谷君と2人で決まるかなって感じはあった。(差せたのは)三谷君も長い距離をいって苦しかったのかなと。脚は悪くないと思う。修正する点もない」
番手まくりの三谷竜生が2着。
「嶋津さんが外に見えていた。(清水が)タレてて、自然と詰まる感じだったので(番手まくりに)いかせてもらった。自分のミスで前とハウスしてしまって、申し訳なかった。調子は問題ない。特に修正点もないので明日(3日目)もしっかりと頑張る」
「わりかし余裕はあった。(最終バック付近では)三谷君と2人で決まるかなって感じはあった。(差せたのは)三谷君も長い距離をいって苦しかったのかなと。脚は悪くないと思う。修正する点もない」
番手まくりの三谷竜生が2着。
「嶋津さんが外に見えていた。(清水が)タレてて、自然と詰まる感じだったので(番手まくりに)いかせてもらった。自分のミスで前とハウスしてしまって、申し訳なかった。調子は問題ない。特に修正点もないので明日(3日目)もしっかりと頑張る」
<10R>

藤井侑吾選手
後ろ攻めの藤井侑吾(写真)が青板バックで動き出す。早めに先頭の畝木努に並んだ藤井は、赤板過ぎに誘導を降ろして前に出る。山岸佳太が2コーナーで藤井を押さえると、畝木が打鐘から巻き返す。だが、山岸は突っ張って出させない。一気にペースが上がったなかで、藤井は最終ホームから反撃を開始。力強く大外をまくり上げる藤井には、平原康多のけん制も届かない。2センターで山岸をねじ伏せた藤井が押し切った。
「後ろ攻めだったら早めに動いてと思ったんですけど、予想以上にペースが上がっちゃって。若干もがき合いみたいになってたし、(仕掛けに)行かないとと思って行った。畝木さんが外に膨らんで来るかなとも思ったけど、目標にして(2コーナーの)下りを使って加速して、平原さんのブロックをもらわないように(3コーナーを)登って行った。行けても行けなくても、力を出し切るつもりで行ってるのが、良い方向に出てるんだと思う。好きじゃないまくりで勝ててるんで、調子は良いと思います」
藤井マークの川口公太郎は、踏み出しのタイミングが合わずに車間が空いてしまう。それでもけん命に追いかけて付き直すと、ゴール前は微差まで迫った。
「(藤井は)落ち着いてましたね。一番嫌な並びになったんで、早めに動いて(藤井)侑吾の得意パターンに持っていきたかった。でも、畝木君がなかなか引かなかったんで。波があったし、(藤井は)行かないだろうと思ったタイミングで行ったんで、慌てて踏んだ。心が折れそうになったけど、頑張って追っていって良かった。追いついてから少しだけ余裕があって、平原さんに当たられても対応できるように回ってました。差しに行ったけどいっぱいでしたね」
「後ろ攻めだったら早めに動いてと思ったんですけど、予想以上にペースが上がっちゃって。若干もがき合いみたいになってたし、(仕掛けに)行かないとと思って行った。畝木さんが外に膨らんで来るかなとも思ったけど、目標にして(2コーナーの)下りを使って加速して、平原さんのブロックをもらわないように(3コーナーを)登って行った。行けても行けなくても、力を出し切るつもりで行ってるのが、良い方向に出てるんだと思う。好きじゃないまくりで勝ててるんで、調子は良いと思います」
藤井マークの川口公太郎は、踏み出しのタイミングが合わずに車間が空いてしまう。それでもけん命に追いかけて付き直すと、ゴール前は微差まで迫った。
「(藤井は)落ち着いてましたね。一番嫌な並びになったんで、早めに動いて(藤井)侑吾の得意パターンに持っていきたかった。でも、畝木君がなかなか引かなかったんで。波があったし、(藤井は)行かないだろうと思ったタイミングで行ったんで、慌てて踏んだ。心が折れそうになったけど、頑張って追っていって良かった。追いついてから少しだけ余裕があって、平原さんに当たられても対応できるように回ってました。差しに行ったけどいっぱいでしたね」
<11R>

新田祐大選手
赤板で押えた新田祐大(写真)は、一瞬踏んでから金ヶ江勇気を2コーナー過ぎに出させる。打鐘でカマした石塚輪太郎の主導権で、新田は7番手に置かれる。最終2コーナーで4番手から金ヶ江がまくるが、稲垣裕之のけん制もあって不発。3コーナー手前から踏んだ新田が、さらに外をまくり上げる。新田は爆発的なスピードで4コーナーでは先頭に立ち、押し切った。
「スタートは中団が良かったけど、ダメならダメで、全部の位置からの組み立ては考えていた。(金ヶ江を)突っ張るか悩みましたね。変なレースはしたくないなとは思ってました。レースとしては、運が良かったと思う。力でねじ伏せた感じはない。稲垣さんの好ブロックもあって、中団の金ヶ江君がミスしたので僕に運が回ってきた。気持ちを切らさず、強い気持ちで挑もうと思っていた。レース展開はさておき、結果につながって良かった。競輪祭まで残り2走なので、良いレースをして挑み続けたい」
阿部力也が新田のまくりに続いた。
「新田さんヤバいですね。スタートは失敗しました。欲を出したことで後ろからになった。あの展開になって、石塚君のカカりも凄くて、その中で新田さんの脚が違った。千切れず食らい付けたので、自分はだいぶ良いと思う。競輪祭に向けても、今回決勝に乗って久しぶりのGIに行きたい」
「スタートは中団が良かったけど、ダメならダメで、全部の位置からの組み立ては考えていた。(金ヶ江を)突っ張るか悩みましたね。変なレースはしたくないなとは思ってました。レースとしては、運が良かったと思う。力でねじ伏せた感じはない。稲垣さんの好ブロックもあって、中団の金ヶ江君がミスしたので僕に運が回ってきた。気持ちを切らさず、強い気持ちで挑もうと思っていた。レース展開はさておき、結果につながって良かった。競輪祭まで残り2走なので、良いレースをして挑み続けたい」
阿部力也が新田のまくりに続いた。
「新田さんヤバいですね。スタートは失敗しました。欲を出したことで後ろからになった。あの展開になって、石塚君のカカりも凄くて、その中で新田さんの脚が違った。千切れず食らい付けたので、自分はだいぶ良いと思う。競輪祭に向けても、今回決勝に乗って久しぶりのGIに行きたい」
<12R>

脇本雄太選手
後ろ攻めから島川将貴が、青板バックで動き出す。中団の脇本雄太(写真)は7番手に車を下げて、島川が4番手に収まる。島川はしきりに脇本を警戒して赤板を過ぎても誘導が残ったまま。スローな流れの中で、島川は打鐘目掛けて一気にカマす。出切った島川がハイペースで飛ばしても、脇本は焦らず最終ホームから徐々に進撃を開始。2コーナーでさらに踏み上げると、すでに別線とはスピードが違う。田尾駿介のけん制も一切意に介さずに、あっさりと島川をまくり切って復帰後初勝利を挙げた。
「自分としては、島川君のペースにならないようにプレッシャーを与えて、島川君が駆けないなら自分で仕掛けようと思ってました。でも、島川君が良いペースだったんで、焦らずにタイミングを取って行こうと。最終ホームあたりから踏み上げて、バックの直線で出切れるようにと思ったんですけど、スピードの乗りが悪いのか、島川君が掛かってたのか、コーナーの入り口までかかっちゃったんで反省ですね。昨日(初日)を終えて脚にダメージが残ってたので、やっぱり練習と競走の疲れは違うんだなと。そこは感覚の問題なので、慣れていけば問題ないと思う」
脇本の加速に、浅井康太すらも車間が空いてしまう。島川に乗った田尾駿介は、浅井の追走を阻みながら直線で抜け出して2着を確保した。
「(島川に)一瞬口が空いてしまった。呼吸が合わなくて、柳詰(正宏)さんに迷惑をかけてしまいました。脇本さんがどこから来るかなと思ってたけど、(最終)2コーナーでイエローライン辺りを行ってたから、これはヤバいなと思った。浅井さんが口空いてたのは分かった。島川君を残したかった。脇本さんの力が違うし、浅井さんももう一回来ると思って踏んだんですけど。自分は9車の方が得意だし、7車よりは余裕を持って走れてます」
「自分としては、島川君のペースにならないようにプレッシャーを与えて、島川君が駆けないなら自分で仕掛けようと思ってました。でも、島川君が良いペースだったんで、焦らずにタイミングを取って行こうと。最終ホームあたりから踏み上げて、バックの直線で出切れるようにと思ったんですけど、スピードの乗りが悪いのか、島川君が掛かってたのか、コーナーの入り口までかかっちゃったんで反省ですね。昨日(初日)を終えて脚にダメージが残ってたので、やっぱり練習と競走の疲れは違うんだなと。そこは感覚の問題なので、慣れていけば問題ないと思う」
脇本の加速に、浅井康太すらも車間が空いてしまう。島川に乗った田尾駿介は、浅井の追走を阻みながら直線で抜け出して2着を確保した。
「(島川に)一瞬口が空いてしまった。呼吸が合わなくて、柳詰(正宏)さんに迷惑をかけてしまいました。脇本さんがどこから来るかなと思ってたけど、(最終)2コーナーでイエローライン辺りを行ってたから、これはヤバいなと思った。浅井さんが口空いてたのは分かった。島川君を残したかった。脇本さんの力が違うし、浅井さんももう一回来ると思って踏んだんですけど。自分は9車の方が得意だし、7車よりは余裕を持って走れてます」