『被災地支援競輪広島競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:12月22日
 いよいよ今日から平成28年熊本地震被災地支援競輪、広島競輪開設64周年記念「ひろしまピースカップ」が始まった。初日は風に雨とあいにくのコンディションとなったが、選手たちは気持ちの入った走りでシリーズをわかせた。メーンの特選は原田研太朗、池田良に園田匠が快勝。池田、松浦悠士が優秀の「もみじ賞」へ、古城英之、吉本哲郎、増原正人が二次予選に勝ち上がるなど初日は地元勢が大活躍した。
 明日からは3連休。場内ではダンスショーやコスプレカフェもオープンします。山口幸二氏や荒木実氏による予想会や未確定車券抽選会も引き続き予定されています。明日もぜひ広島競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<1R>
 オープニングレースは高橋和也が打鐘4コーナーからカマして西田大志を叩くと、力強く風を切り最終バックを先頭で通過。最終4コーナーを絶好の番手で迎えた渡邊健がゴール前できっちり差し切った。
 「今日は(高橋以外に)駆ける人がいないので、早めか遅めに仕掛けるという作戦でした。高橋君は冷静ですね。点数どおりに強い。高橋君は好きなタイプなので、付いていて余裕はあったし、脚の感じも悪くないです」
 高橋和也が2着に粘り込んで愛知ワンツーを決めた。
 「中2日だけど疲れは大丈夫です。ホームからカマそうと思っていたし、走った感じも良かったです。最近は初日から成績が良いし、振り切れれば良かったんですけど。今日は前を取って引いてからカマシとシンプルに考えていました。落ち着いて自分のタイミングで行けたと思います」
 3着には直線で外を伸びた吉原友彦が食い込んだ。
 「全体的に弱気でしたね。中団で粘ろうかなとか全てにおいて迷いながら走っていました。全体的に体の反応も遅れていました。また明日頑張ります」

<2R>
 先に前に出た松田大を、久米康平が最終ホーム手前で叩いて主導権を奪う。後方に置かれた田中孝彦は、先まくりを放った鈴木謙太郎を追うと、直線で鋭く伸びてアタマ。
 「とにかく行ける所までいこうと。そしたら、齊藤(努)さんが遅れていたし、鈴木さんもいきそうな雰囲気があったので追っていこうと。(最後に伸びたのは)脚を使っていなかったので。良い展開になりました。(状態は)1着を取れているし、良いと思う」
 2着は逃げた久米康平と、まくった鈴木で同着。久米は息を整えながら口を開く。
 「今日は好きに走らせてもらったので(残った)。前回の久留米の修正はできましたね。大きいです。(ギアを3.79に下げて)感じよく回せました。思ったより(体の)感じも良さそうだし、明日はもっと良いと思います」

<3R>
伊藤成紀選手
伊藤成紀選手
 赤板ホームから前に出た橋本智昭は打鐘から仕掛けてきた吉本哲郎を出させず主導権。合わされた吉本は山田和巧をキメて3番手を確保する。最終ホームから仕掛けた伊藤成紀(写真)はなかなか車が進まなかったが、バックから加速をはじめるとラスト半周で前団を飲み込んだ。
 「ホームで行けないと思って諦めかけたけど、前がタレてきてた感じでしたね。周りに言われて意識しだしたんだけど、(3月高松の)ウィナーズカップがかかってるんで。あとは頑張り次第でダービーも。とりあえず明日も頑張ります」
 単騎戦を選択していた鷲田佳史は3コーナーから伊藤のまくりに切り替えて2着に入った。
 「伊藤さんより先にまくってれば見てる人もなるほどと思ったんだろうけど、あれなら(最初から)付いとけよっていう人もいるだろうし。自分では納得してるし、脚の状態は問題ない。でも今日は前に付いて行っただけですね」
 吉本哲郎は山田をキメて3番手を確保するなど地元で気迫の入ったレース。なんとか4着で二次予選に勝ち上がった。
 「合わされた時点で4番(山田)のとこをキメるつもりでいた。いつもなら合わされた時点でやめてるけど地元なんで。とりあえずはよかったです」

<4R>
 川口公太朗にフタをした金子幸央が打鐘前2コーナーで誘導員を下ろすと、そこを磯島康祐が叩いて先頭に立つ。そこをすかさず八谷誠賢が巻き返すと、磯島との踏み合いを制してバックで出切る。田中誠が連結を外したことで、単騎となった八谷を目がけて仕掛けた金子幸央がその上を豪快に飲み込んだ。
 「展開も良かったし、踏んだ感じも良い。力まずに乗れていました。本当は先行するつもりだったけど、磯島君もやる気だったので。相手の動向を見ながら冷静に走れました」
 最終バック8番手から大外をまくり上げた川口公太朗が2着に食い込んだ。
 「ずっと一定の感じで踏んでいるようなレースでした。ホームで田中さんが金子(真也)さんをすくった所でチャンスだと思ったけど、行けなかった。後ろに迷惑かけてしまいました」
 八谷との連係が外れた田中誠は内に進路を取ると金子真也を飛ばして、金子幸後位を確保。金子幸の仕掛けに続いて、再度八谷とドッキングしたが八谷を残すことはできなかった。
 「調子は良くないけど、前が頑張ってくれるから気持ちの入ったレースができている。バックで八谷さん頑張ってと思った」

<5R>
丸山啓一選手
丸山啓一選手
 齋藤宗徳が打鐘の2センターで掛水泰範を叩き先行策。3番手を確保した掛水は、まくってきた中村一将に合わせ最終1センターから踏み上げる。後ろが離れ単騎となるも、バックで齋藤を捕らえる。このまま大勢は決したかに思われたが、2センターから車を外に持ち出した丸山啓一(写真)が、直線で鋭く伸びて白星を手にした。
 「齋藤君が出し惜しみなくいってくれましたね。(掛水が)一車で来ていたし、落ち着いて。あとは自分が1着を取れるタイミングで踏みました。ちょっと早いかなって思ったけど、(齋藤が)番手に入っていたから。でも、齋藤君は強いですね。あそこからあんなに踏んでいるのに、3着に残って」
 まくった掛水泰範は、ゴール寸前で丸山に屈して2着。
 「今日は地元(古城英之)も付いているし、無茶しないように。(齋藤と踏み合わず)無理せず行かせて、立て直してからいくって作戦でした。その方がラインで決まるかなと。ラインで決まらなかったけど、古城さんが4着で上がってくれて良かった」
 力強い先行を見せた齋藤宗徳は、3着で二次予選に進出した。
 「前が緩んでいてもいなくても、最初からあそこでいくつもりでした。(掛水が)流していたので全開で踏んで、あとはペースで。風があったし、脚も重かったです。まくりが一車だったので良かった。(S級の)点数がボーダーで下げられないので、勝ち上がれて良かった」

<6R>
 赤板前から動いた野原雅也だが、そのうえを楠木孝志郎、鈴木裕に次々動かれ打鐘で5番手に。それでも3コーナー過ぎから意を決して仕掛けると、そのまま押し切り。今日初の逃げ切り勝ちを収めた。
 「(打鐘で)弱気やったし、鈴木さんも駆けるかなと思って弱気が出た。でも詰まっちゃったんで行っちゃおうと。紋部さんも付いてるし。出させてくれたし、駆けさせてくれたし、今日は展開が向いただけ」
 鈴木裕の強襲をしのいだ北川紋部が2着に続いた。
 「もうちょい(早めに)ね。打鐘で待たずに行ってくれれば。あれでラインで決まらんなと思った。後ろに鈴木君がいるのはわかりました。危なかったですね」
 3番手確保から直線鋭く福井コンビに迫った鈴木裕だが、わずかに届かず3着まで。
 「バックで行けたかな? さすがにそんな勇気なかった。でも、行けばよかったですね。それは明日やります。脚はたぶんいいと思います」

<7R>
 後ろ攻めの伊原克彦が打鐘で先頭に立つと、河端朋之がすかさず伊原を叩いて一本棒で最終ホームを通過する。河端がグングン加速すると別線は仕掛けられない。そのまま勢いは衰えず、ゴールを先頭で駆け抜けて番手の藤田昌宏と岡山ワンツーを決めた。
 「願ってもない展開でした。1周ないくらいで駆けたけど、踏み返しが効かなくて。体よりも気持ちの面で疲れが多少あるかなって感じです。明日は修正する所はしっかりして頑張ります」
 藤田昌宏が懸命に食い下がって2着に入った。
 「作戦通りでした。ラインで競輪をしようと話していましたから。河端君は想像以上に強いですね。4コーナーで離れかけたし、危なかったですよ」
 河端ライン3番手の西田雅志がバックから徐々に遅れはじめると、4番手を確保していた伊原克彦が3コーナーから仕掛けて3着に食い込んだ。
 「良い形になりました。道中の判断が良かったら、もっと迫れたんじゃないかな。西田さんが離れていたので、いつ行こうかって感じでした。でも落ち着いて走れました」

<8R>
松坂洋平選手
松坂洋平選手
 成松春樹が後ろ攻めから上昇。前受けの北野良栄を押さえ、赤板の2コーナーで主導権を握る。打鐘の2センターから巻き返した松坂洋平(写真)は北野に合わされるも、離れた北野後位にハマり直線で追い込んだ。
 「北野君よりは先に仕掛けないとと思っていました。うまく(北野後位に)入れましたね。前々に踏んで良かったです。バンクは重かったけど、あそこで動けているので反応は悪くない」
 真崎新太郎がしっかり続き、ラインでワンツー決着。
 「順番的に行く感じだったけど、彼のスタイルもあるだろうし。自分はやられそうなところをうまく追走できました。このコンディションの中で意外に余裕もあったし、練習の成果が出始めました。体はだいぶ戻っているので、あとは自転車ですね」
 中村良二は2センターから内を突いて3着。S級点を確実なモノにして、ホッと胸をなでおろす。
 「気持ちが楽になりました。いっときはああいう(内にいく)ところを躊躇していたけど。でも、成松君がいってくれたのが大きいですね。(北野のまくりも)モコモコだったので、良かった」

<9R>
松岡孔明選手
松岡孔明選手
 後ろ攻めから動いた西本直大に対し、人気の坂本貴史は誘導員を残して車を下げる。坂本にフタをした松岡孔明が打鐘で前に出ようとするが、西本がこれを突っ張って先行。下げて巻き返そうとしていた坂本は松岡に3番手に入られ、7番手に置かれてしまう。坂本は巻き返し届かず、2コーナーから車間を詰めた勢いでまくった松岡孔明(写真)が快勝した。
 「展開がよかった。3番手だしね。あとは坂本君がどこから仕掛けてくるかなと思ったけど、あの感じだとそんなに早く来ないだろうと。3番手で余裕で行けると思ったら、西本君が伸びて行って危ない危ない(苦笑)。でも悪くないですね。また明日以降頑張ります」
 松岡の仕掛けに松本大地は離れ、西本マークの酒井耕介が展開を生かして2着に。
 「まさかあんななるとはね。遅かったら突っ張るとは言ってたけど。一杯で後ろは見れんかったけど、スピード感で(後ろは)来れんかなと思った。西本が強いね。後ろが仕事できんオッサンで申し訳ない」
 松岡の仕掛けに離れてしまった松本大地だったが、酒井後位で立て直して3着に入った。
 「言い訳なしに本気で千切れました。西本君もけっこういいペースで行ってたし、(松岡が)2コーナーで詰めてるときにヤバいよと思いました。今日はスプリンター泣かせの風でしたね」

<10R>
原田研太朗選手
原田研太朗選手
 打鐘で先頭に立った川村晃司は最終ホームから一気に踏み込む。坂本亮馬が近畿勢を追う形となり、飯野祐太は5番手。人気に推された原田研太朗(写真)は7番手に置かれたが、最終ホームから巻き返すとグングン加速して最終バックで前団をとらえた。
 「踏み出してから結構感じ良く踏み切れました。吸い込まれていく感じでした。ラインで決めたかったけど、自分で仕掛けての1着だし、感覚は悪くない。優秀戦は今日みたいに自分の力を出し切れるように走りたい」
 原田の仕掛けを離れながらも松浦が追ったが、バックで松浦後位にスイッチした坂本亮馬が直線で逆転した。
 「位置取りもしっかりして、体の反応良くいけました。自分のレーススタイル的には最低限のレースができたと思う。松浦が車間を空けていると思って、原田をすかさず追っていかなかったので、その分届かなかったですね」
 原田に離れながらも、懸命に追いかけた松浦悠士が3着に入った。
 「千切れました。弱かったです。前回の落車の影響はないと思っていたけど、少しあるのかも。なんとか修正したいです。諦めちゃダメだと思って最後まで踏みました」

<11R>
池田良選手
池田良選手
 池田良(写真)が地元の意地を見せて白星スタート。レースは後方から踏み込んだ竹内雄作が、打鐘で主導権を握る。そのまま絶妙なペースで駆けると、これに別線はお手上げ状態。最後は絶好の展開となった池田が、ゴール前で交わした。
 「(展開が)良すぎました(笑)。もう、後ろからはこないと思ったけど見て。仕事も何もしなくて良かった。(竹内が)強すぎましたね。ずっと伸びていく感じ。抜けると思っていなかったけど、差せて良かった」
 約1カ月ぶりの実戦となった竹内雄作は「いっぱい、いっぱいでした」と語るも、パワフルな走りでファンを沸かせた。
 「ラインのおかげです。風はわからないけど、重かったですね。残してもらった感じです。(復帰戦で)まだまだ修正しないといけないところはあります。ただ、地元を付けて、主導権を握れて良かった」
 3着に流れ込んだ渡部哲男も、竹内の強さを絶賛する。
 「緩急がすごかった。めっちゃ強い。(自分は)あまりよくない天候だったけど、踏んだ感じは軽かった。流れも良かったですね」

<12R>
園田匠選手
園田匠選手
 赤板の1センターで前に出た深谷知広が残り1周から徐々にペースを上げると別線は動けず一本棒のまま。これで中部ラインが上位を独占するかに見えたが、中団からまくり追い込んだ北津留翼の惰性をもらった園田匠(写真)が直線鮮やかに突き抜けた。
 「合宿の成果? じゃないですかね。行ってダメなら遊んで来たになっちゃう。すんなり中団過ぎたね。僕は余裕があって、なんで仕掛けないのか分からなかったぐらい。翼の仕掛けも遅かったので、あのコースを行った。自分の感覚ではまだ出る感じ。とりあえず3着(には入った)と思って抜いたらスーッと出た。あとはセッティングをいじりたい。サドルの高さが合ってないんで微調整します」
 金子貴志にとってはまさかの展開。「3人で決まったと思ったけど」と園田の強襲に目を丸くした。
 「強いっすね、深谷が。2コーナーでさらに加速して行ってかかってる感じだったので、3人決まると思ったけど。園田は全然見えなかった。僕の状態は悪くないと思います。明日は(深谷、竹内雄作が)お互い力を出し切ってということなので。僕も頑張ります」
 3着に敗れた深谷知広だったが、別線を一本棒にした逃走劇は力強かった。
 「前(受け)も覚悟してたけど、後ろになってよかった。最後残れればだけど、駆けた感じも悪くない。(今回のフレームを400バンクで初めて使うが)前回の最終日終わって(山口)富生さんにセッティングを出してもらったので悪くないです。(竹内とは)最近別線があまりなかったんで、(優秀は)お互い力を出し切って。最終日にしっかり連係できるようにしたい」
 絶好の4番手から仕掛けた北津留翼だったが惜しくも4着で二次予選回りに。
 「バックの踏み上りがハンパなかった。隊列が伸びたような気がするくらい。あとは佐藤君が来そうでずっと内を締めてるのでキツかった」
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