松戸競輪場で開催された「第1回オールガールズクラシック(GI)」は、10月4日に最終日が行われた。決勝は、佐藤水菜が次元の違うまくりで圧巻のV。新設GIの初代の女王に輝いて、優勝賞金700万円(副賞含む)を獲得。年末に立川で行われる「ガールズグランプリ2023」の出場権も手に入れた。また、前半の決勝では、地元の石井貴子、刈込奈那の2人にルーキーの竹野百香が優勝を遂げた。
決勝戦 レース経過
一瞬、見合ったスタートから吉川美穂が出て正攻法の位置に入る。位置を求めて上がってきた尾方真生が吉川の前に入り、尾方、吉川、久米詩、太田りゆ、児玉碧衣、佐藤水菜で、位置を取れなかった石井寛子が最後方となって周回を重ねる。
動きないまま残り2周を通過し、太田が前との車間を大きく切って後続をけん制し始める中、2コーナーで児玉が仕掛ける。一気に前団に駆け上がった児玉は打鐘2センターで早くも尾方を叩いて先頭に立つ。久米が俊敏に児玉を追っていって、前団が児玉、久米、尾方、吉川となった最終ホームで太田がスパート。佐藤が続く。腹をくくって先行態勢に入った児玉の前に、太田は3番手の外までで伸びないが、2コーナーでは佐藤が太田の外をまくり出る。佐藤は猛然と加速していって逃げる児玉、久米に襲い掛かる。一方で吉川も外に踏み出して太田、尾方の中コースに切り込んで久米の後位まで車を上げる。4コーナーで児玉をねじ伏せて先頭に立った佐藤はそのまま後続を突き離していって悠々のゴール。直線で児玉を交わした久米、吉川の2、3着争いは外の吉川が踏み勝った。





動きないまま残り2周を通過し、太田が前との車間を大きく切って後続をけん制し始める中、2コーナーで児玉が仕掛ける。一気に前団に駆け上がった児玉は打鐘2センターで早くも尾方を叩いて先頭に立つ。久米が俊敏に児玉を追っていって、前団が児玉、久米、尾方、吉川となった最終ホームで太田がスパート。佐藤が続く。腹をくくって先行態勢に入った児玉の前に、太田は3番手の外までで伸びないが、2コーナーでは佐藤が太田の外をまくり出る。佐藤は猛然と加速していって逃げる児玉、久米に襲い掛かる。一方で吉川も外に踏み出して太田、尾方の中コースに切り込んで久米の後位まで車を上げる。4コーナーで児玉をねじ伏せて先頭に立った佐藤はそのまま後続を突き離していって悠々のゴール。直線で児玉を交わした久米、吉川の2、3着争いは外の吉川が踏み勝った。





<7R>

加瀬加奈子選手
打鐘目がけて鈴木美教がカマシ気味に踏み込むが、前で構えた加瀬加奈子(写真)も合わせて突っ張る。鈴木を合わせた加瀬は、鈴木の上を仕掛けた青木美保も出させず主導権を渡さない。鈴木は2番手に入り直す。最終2コーナー手前からまくった山口伊吹も不発にした加瀬が逃げ切った。
「昨日(2日目)、一昨日と強い人たちを相手に先行していたからか、板根(茜弥)が入れてくれたのかな。入れてくれなかったら、あの展開にはなっていなかったですから。(何回合わせたかは)覚えていない。若い選手にレースで見せていきたいですね」
合わされて浮いた鈴木美教だったが、スペースを探して最終ホーム手前で逃げる加瀬の後ろに収まる。2番手から追い込んで僅差まで詰めた。
「加瀬さんを叩く気持ちでいったが、加瀬さんはダッシュもいいので合わせられてしまった。強いレース内容ではなかったと思うし、ゴール前はスカスカしているような感じでした。自分のいまの状態を分析できてるような、できていないような。目の前の一戦に集中していくしかない」
「昨日(2日目)、一昨日と強い人たちを相手に先行していたからか、板根(茜弥)が入れてくれたのかな。入れてくれなかったら、あの展開にはなっていなかったですから。(何回合わせたかは)覚えていない。若い選手にレースで見せていきたいですね」
合わされて浮いた鈴木美教だったが、スペースを探して最終ホーム手前で逃げる加瀬の後ろに収まる。2番手から追い込んで僅差まで詰めた。
「加瀬さんを叩く気持ちでいったが、加瀬さんはダッシュもいいので合わせられてしまった。強いレース内容ではなかったと思うし、ゴール前はスカスカしているような感じでした。自分のいまの状態を分析できてるような、できていないような。目の前の一戦に集中していくしかない」
<8R>

吉村早耶香選手
赤板2コーナーから岩崎ゆみこ、廣木まこの2人が併走しながら仕掛ける。打鐘で内の岩崎が主導権を握り、吉村早耶香(写真)は2番手に飛び付く。浮いた廣木が後退して、太田瑛美が5番手、6番手に飯田風音で最終ホームを通過する。吉村が2コーナー手前からまくって、杉浦菜留が続く。バック過ぎに吉村がとらえて、吉村、杉浦を追いかけた太田が2センターで外に持ち出す。杉浦、太田を振り切った吉村が1着。
「動く選手が多いので、前が欲しかった。うまく番手にハマれて良かった。力のある選手が後ろにいたので、かぶる前にと思って仕掛けました。昨日(2日目)までは緊張もあったし、パニックになっていたところもありました。妹(美有紀・124期)とのあっ旋は初めてだったので、姉妹でこれからも頑張っていきたい」
車番通りに周回中から吉村の後ろにいた杉浦菜留が、流れ込みの2着。
「吉村さんがスタートを取りにいってくれたので、その後ろから組み立てました。吉村さんに付いていこうと思った。抜きたかったけど、ちょっと無理でした。ただ、ちょっと状態は上がってきているのかなって思います」
「動く選手が多いので、前が欲しかった。うまく番手にハマれて良かった。力のある選手が後ろにいたので、かぶる前にと思って仕掛けました。昨日(2日目)までは緊張もあったし、パニックになっていたところもありました。妹(美有紀・124期)とのあっ旋は初めてだったので、姉妹でこれからも頑張っていきたい」
車番通りに周回中から吉村の後ろにいた杉浦菜留が、流れ込みの2着。
「吉村さんがスタートを取りにいってくれたので、その後ろから組み立てました。吉村さんに付いていこうと思った。抜きたかったけど、ちょっと無理でした。ただ、ちょっと状態は上がってきているのかなって思います」
<9R>

鈴木奈央選手
スタートを出た鈴木奈央(写真)が上昇した小林優香を入れて、小林が前に構える。打鐘を通過して3コーナーから、5番手の吉岡詩織が踏み込む。高橋梨香も合わせて踏むが、最終ホーム過ぎに出切った吉岡が主導権。小林は高橋を制して2番手に飛び付く。追いつきざまにバック過ぎからまくった小林を追走した鈴木が、計ったように差し切った。
「33バンクだし雨だったので、そういう時は(自分は)前の方がいい着を取れる。だから、前を取ることだけを考えてました。(小林)優香さんが上がってきてくれて、吉岡さんが飛んできた時に優香さんに飛び付いてもらって、(最終)4コーナー勝負がいいのかなと思って(小林を入れた)。優香さんがジャンのところで踏んでいたんで、ペースを落とさないレースに方が(自分は)得意なんでいい展開になりました。脚を使わずにすんなり回れたので、差し切る自信はありました。GIで初めて1着を取れたことは次につながると思います」
現状のコンディションを考慮して最善の組み立てをした小林優香は、2番手からのまくりで2着。
「コンディションがあんまり良くなかったので、最終日はなにかをつかむためにも(前から)突っ張るなり、飛び付くなりしようと。(吉岡が来て)1車出させて、追いかけた方がスピードもつくんであの展開になりました。欲を言えば、そのまま1着にいきたかった。あとは少しずつ上げていければいいと思います」
「33バンクだし雨だったので、そういう時は(自分は)前の方がいい着を取れる。だから、前を取ることだけを考えてました。(小林)優香さんが上がってきてくれて、吉岡さんが飛んできた時に優香さんに飛び付いてもらって、(最終)4コーナー勝負がいいのかなと思って(小林を入れた)。優香さんがジャンのところで踏んでいたんで、ペースを落とさないレースに方が(自分は)得意なんでいい展開になりました。脚を使わずにすんなり回れたので、差し切る自信はありました。GIで初めて1着を取れたことは次につながると思います」
現状のコンディションを考慮して最善の組み立てをした小林優香は、2番手からのまくりで2着。
「コンディションがあんまり良くなかったので、最終日はなにかをつかむためにも(前から)突っ張るなり、飛び付くなりしようと。(吉岡が来て)1車出させて、追いかけた方がスピードもつくんであの展開になりました。欲を言えば、そのまま1着にいきたかった。あとは少しずつ上げていければいいと思います」
<10R>

山原さくら選手
赤板2コーナーから下条未悠が仕掛けるも、先頭の山原さくら(写真)は落ち着いて下条のスピードを見極めて踏み上げる。下条は2番手の日野未来の外までいっぱい。しかしながら、下条を追った梅川風子が、打鐘4コーナーで外を踏み込む。山原は梅川の1車には出られたものの、2番手から空いた車間を徐々に詰める。直線で梅川に並んだ山原が、そのままとらえてシリーズ2勝目。
「梅川さんが1車で来てくれたのが良かった。展開に恵まれた。そこからはバイク練習みたいに追いかけていって、(最終)バックからは流れる感じだったのでとらえられる感じだった。2日目は悔しかったけど、ティアラカップを勝てて収穫のあるレースだった」
持ち前のパワーを存分に発揮した梅川風子は、押し切れずも存在感を示す2着だった。
「仕掛けたタイミングとかは良かったと思うけど、残り1周で力不足が出た。このあとは(11月の)競輪祭。競技の活動もあるけど、トレーニングして調整していきたい」
「梅川さんが1車で来てくれたのが良かった。展開に恵まれた。そこからはバイク練習みたいに追いかけていって、(最終)バックからは流れる感じだったのでとらえられる感じだった。2日目は悔しかったけど、ティアラカップを勝てて収穫のあるレースだった」
持ち前のパワーを存分に発揮した梅川風子は、押し切れずも存在感を示す2着だった。
「仕掛けたタイミングとかは良かったと思うけど、残り1周で力不足が出た。このあとは(11月の)競輪祭。競技の活動もあるけど、トレーニングして調整していきたい」
<11R>

坂口楓華選手
打鐘で6番手になった奥井迪が、3コーナーから巻き返す。それを察知した前の坂口楓華(写真)が、ペースを上げて最終周回へ。坂口と奥井で壮絶な踏み合い。奥井に出られた坂口だったが、3コーナー過ぎに合わせて再び先頭に立つ。まくった柳原真緒、外併走から追い込む野口諭実可を振り切った坂口が1着。
「初日、2日目は弱気になってしまったので、最終日は強気に自分らしいレースをしていこうと思った。奥井さんを出させないことしか考えていなかったです。(シリーズを振り返って)雰囲気とかは慣れたけど、レースが詰まっていた影響か、体調が悪かった。それで万全じゃなかったので、このレベルでは無理でした。(11月の)競輪祭までにもっともっと強くなって、1着を取れるようなレースをしていきたい」
6番手で最終ホームを通過した柳原真緒は、前団の様子を見極めてまくるも仕掛け遅れを反省する。
「野口さんが行くかどうかわからなくて、見てしまった。待たずに(最終)バック辺りから踏んでいけば良かったです。初日、2日目と消極的な走りをしてしまった。ビビッてしまったので、気持ちづくりを練習のなかでしていかないと」
「初日、2日目は弱気になってしまったので、最終日は強気に自分らしいレースをしていこうと思った。奥井さんを出させないことしか考えていなかったです。(シリーズを振り返って)雰囲気とかは慣れたけど、レースが詰まっていた影響か、体調が悪かった。それで万全じゃなかったので、このレベルでは無理でした。(11月の)競輪祭までにもっともっと強くなって、1着を取れるようなレースをしていきたい」
6番手で最終ホームを通過した柳原真緒は、前団の様子を見極めてまくるも仕掛け遅れを反省する。
「野口さんが行くかどうかわからなくて、見てしまった。待たずに(最終)バック辺りから踏んでいけば良かったです。初日、2日目と消極的な走りをしてしまった。ビビッてしまったので、気持ちづくりを練習のなかでしていかないと」
<12R>

佐藤水菜選手
5番手にいた児玉碧衣から動き出して、打鐘2センターで先頭に立つ。佐藤水菜(写真)は6番手。児玉の後ろに久米詩が追い上げて、5番手の太田りゆが仕掛けて最終周回。先行策に出た児玉の掛かりも良く、太田は3番手付近まで。太田の仕掛けに乗った佐藤は、2コーナー手前で大外に持ち出す。佐藤は目の覚めるようなスピードで前団に襲い掛かる。4コーナー手前で児玉をとらえた佐藤は、他の6人を寄せつけず、まくりで後続をちぎって優勝。
「新しいGIを獲ったら絶対に名前が残るし、後世に自分の名前が残ればと思っていたのでうれしいです。ただ、優勝にこだわり過ぎても良くないので、獲れたらいいなと。1周半いくつもりでいたんですけど。前が自分を見てけん制していたので、タイミングは来るだろうなと見ていました。レースは覚えてなくて、外を行った時に伸びるよりも止まっている選手が見えたんで、それに合わないようにと。(優勝の確信は)4コーナーの下りで、下り切る前に横に選手がいなくなった。あとは後ろから差されないように集中して走りました。これからもメインは競技になるけど、(競技もガールズケイリンも)現状で満足すると終わりなので、危機感をもっていきたいです」
吉川美穂は、最終バックで苦しい6番手。コースを縫って久米の後ろに取りつくと、直線ではシャープに伸びて2着に入った。
「前々と思っていたけど、佐藤さんと太田さんが来た時にはどっちに行けばいいか迷ってしまった。佐藤さんが外からすごい勢いでいきましたね。体調も良かったし、位置的にも良かったから自分的には残念。最後は空いたコースが見えたので、そこにいくしかないって思った。1回バックを踏む形になったけど伸びて良かった。もうちょっと展開が良ければ、優勝もあったかもと思っています」
最終ホーム手前で逃げた児玉の後ろに俊敏にスイッチした久米詩にとっては、好展開かに思われた。が、佐藤のまくりに合わせて出る脚は残ってなく3着がいっぱい。
「自分の脚が足りなかったです。今日(決勝)は自分から仕掛けるしかないと思っていました。課題がいっぱい残る開催だったので、これからトレーニングをして強くなります」
「新しいGIを獲ったら絶対に名前が残るし、後世に自分の名前が残ればと思っていたのでうれしいです。ただ、優勝にこだわり過ぎても良くないので、獲れたらいいなと。1周半いくつもりでいたんですけど。前が自分を見てけん制していたので、タイミングは来るだろうなと見ていました。レースは覚えてなくて、外を行った時に伸びるよりも止まっている選手が見えたんで、それに合わないようにと。(優勝の確信は)4コーナーの下りで、下り切る前に横に選手がいなくなった。あとは後ろから差されないように集中して走りました。これからもメインは競技になるけど、(競技もガールズケイリンも)現状で満足すると終わりなので、危機感をもっていきたいです」
吉川美穂は、最終バックで苦しい6番手。コースを縫って久米の後ろに取りつくと、直線ではシャープに伸びて2着に入った。
「前々と思っていたけど、佐藤さんと太田さんが来た時にはどっちに行けばいいか迷ってしまった。佐藤さんが外からすごい勢いでいきましたね。体調も良かったし、位置的にも良かったから自分的には残念。最後は空いたコースが見えたので、そこにいくしかないって思った。1回バックを踏む形になったけど伸びて良かった。もうちょっと展開が良ければ、優勝もあったかもと思っています」
最終ホーム手前で逃げた児玉の後ろに俊敏にスイッチした久米詩にとっては、好展開かに思われた。が、佐藤のまくりに合わせて出る脚は残ってなく3着がいっぱい。
「自分の脚が足りなかったです。今日(決勝)は自分から仕掛けるしかないと思っていました。課題がいっぱい残る開催だったので、これからトレーニングをして強くなります」
次回のグレードレースは、熊本競輪場開設73周年記念「火の国杯争奪戦」GIIIが、10月6日~9日の日程で、今年も久留米競輪場に於いて行われます。
今シリーズは古性優作、新山響平、守澤太志、郡司浩平、松浦悠士のSS班5名が参戦する豪華メンバー。地元勢は嘉永泰斗、中川誠一郎、中本匠栄、伊藤旭、松岡辰泰と動ける選手がそろいました。これ以上は望めぬ布陣でSS班に徹底抗戦します。SS班が貫録を示すのか、それとも地元勢が意地を見せるのか。興味津々の4日間です。
9月25日時点の出場予定選手データを分析した、「火の国杯争奪戦」GIII in久留米の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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今シリーズは古性優作、新山響平、守澤太志、郡司浩平、松浦悠士のSS班5名が参戦する豪華メンバー。地元勢は嘉永泰斗、中川誠一郎、中本匠栄、伊藤旭、松岡辰泰と動ける選手がそろいました。これ以上は望めぬ布陣でSS班に徹底抗戦します。SS班が貫録を示すのか、それとも地元勢が意地を見せるのか。興味津々の4日間です。
9月25日時点の出場予定選手データを分析した、「火の国杯争奪戦」GIII in久留米の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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